なんだか永浜悠が二人になった気分だった。
一限から四限までぶっ通しで寝ている。
彼らを起こしたのは、四限終了のチャイム。
のそっと顔を上げて、眠そうに目をこする。
顔にはやっぱり寝跡も寝ぐせもなくて。
起きてからの二人の行動は、完璧にシンクロしていた。
「綺羅、屋上ー」
「お昼、食べに行こっか」
永浜悠は落ち着かない様子でチラッと浅木陸を見た。
「あいつも一緒にどう?」
「え?良いけど」
安心したようにニコッと笑った永浜悠は、浅木陸に声をかけに行った。
あの二人はどこか似ている。
外見ではなくて、雰囲気?みたいなものが。