教室から外を見ると、確実に中村がいるようになった。




いつも同じ場所。




そこだけ柵が低く、木の陰になっている。




そこに立って、じっとこちらを見ていた。




私は気持ち悪くなってカーテンをしめた。




中村が見てると想うとカーテンを開けられなかった。




「綺羅がカーテン閉めてるなんて珍しいね」



麻那は私の異変にすぐ気づく。



「うん、今日はなんとなく…ね」




私は窓の外の景色を見るのが好き、だった。




今では恐怖でしかない。