「君は、ってねぇ?」
 と、『天王星』は苦笑しました。
 「だって、わかるでしょ? 海王星の次だよ。ほら、言ってみ?」


 「ハァハァ…っん」
 ユイは唾を飲み込んで、言われるがままに…
 「すい、きん、ち、か、もく、ど、ってん、かい、めい……」
 と、指を折りました。


 「そう。『ってん』だよ、私は」
 

 「天…」
 ユイは上がった呼吸を整えるのに併せ、小さく言いました。

 それがまるで沈思するように聞こえて、
 「そう、『天』」
 と、その星は神妙に頷きます。
 

 ……が、
 「…天?」
 ユイは頭を掻きました。
 物事を飲み込めないときの癖を見せました。


 「ばか! 天王星! 天王星だよ!」

 
 「……ハッ! うんうん、ごめん!」
 いつの間にか、ユイは少し元気になっていました。
 「ごめん! アタシ、バカだからさ」