俺の予約したホテルに着いた


あいつは、窓から見える夜景に喜んでいた


いつまでも夜景を見つめているあいつの小さくなった背中を抱きしめた


泣いていた


誰にも心配かけまいと、ひとりで、頑張っていたこの数ヶ月の思いが一気に溢れたに違いない


俺は何もしてやれなかった自分の無力さを思うと申し訳なくて、あいつの涙が止まるまでそのままでいた