「ねーねー、知ちゃん家行きたい!」


「ふざけんな!絶対行かせねぇ」


また行かせたら彩(妹)が何ていうと
思ってんだ!

まだゴカイ解けてねえんだぞ!!



「ケチ男は嫌われるんですよぉー」


速水がそう言った瞬間俺はピクッと一瞬
体が止まった。


「……何?」


「アレっ聞こえなかったぁ?
もう1回言ってあげよーか?」


「そういうお前はどうなんだよ」


「エート今日の数学は1次関数でぇ」


「流すな!コラ!」


「いいじゃ~ん。…さっ勉強勉強!!」


「……」


そういえば、俺コイツの事何も知らないな。

俺ばっか秘密知られてるし…。


「よし」


俺は荷物をまとめて鞄を持つ。


「どしたの?知ちゃん。」