「何がいいんだ?
仮にお前が送り届けていれば
留乃は痛い目に遇わなかったし
5日間も暗闇に堕ちることは
なかったのに?
記憶を無くしてひとりという
孤独もなかったのに?
一体何を得したって言うんだ!」



ああ‥
どうしてだろう‥
なんでこんなに
馬鹿みたいに熱く‥


「ご、ごめん‥
そうだよな‥留乃ちゃんの
立場からしたらな‥」


と謝る陸の言葉で
はっとなり僕は黙った。
でも何かが苛ついて
仕方がなかった。


多分、陸が何の意味もなく
留乃と遊び、最後まで関係を
持ったこととか
その辺だろう。