でもお墓に行きたいとか
言われたら困るから
僕は真実を話した。


「留乃は
記憶喪失になったよ。」


すると陸は
「え‥」と情けない声を出す。


「陸の家から帰る途中
歩道橋の階段から
落ちたみたい。」


と、その後の状況なども
何となく大雑把に話した。


すると陸は
「よかったじゃん!」
と、急に明るくなる。


よかった‥?


「留乃ちゃん
いい子になったんなら
もう優は
苦労しないじゃん!」


確かに
確かにそうかもしれないけど
でも何だか苛立った。
陸の発言に。