つー‥と傷口ができて
ぱかーっとその傷口が開き
肉が見えてそれから少し経って
血が滲み出してボトボトと
流れていくのがリアルに想像できた。


手が震えた‥
情けない。
この期に及んで怖いだなんて。


僕は大きく溜息をつき
そのまま浴槽で一眠りしてしまった。


プルルル‥プルルル‥


目覚めたのは
幾度と鳴る電話の音。
僕は浴槽を出て伸びをして
よたよたと壁づたいで
電話まで向かい受話器を取った。


「はい‥」


時計はまだ朝の5:30だった。


「え‥」


そうつぶやいて
頭の痛さも忘れて
ジャージのままサンダルを履き