「はい、ここに
カード差し込んで。」


気付くと
僕は完璧に留乃のことを
上から目線で見ていた。


留乃は
ぎこちない動きで
カードをテレビに差し込む。


そして僕はテレビから
伸びるリモコンでスイッチを入れ
チャンネルを変えた。


「貸してかして!!」
来るとは思ったが
留乃がリモコンをねだってきた。


「どーぞ。」
僕は留乃にリモコンを渡した。
留乃はチャンネルをくるくると変え
面白がっていたが
最終的にアニメを見ていた。


そして
「ねー!タカハシさん!」と
手招きして僕を呼ぶ。


「そんなに
でかい声じゃなくても
聞こえるから‥」