看護師さんは
うつ向いたままで
なにも言わない。


すると留乃は
「赤!」と元気よく答える。


すると先生は
「生まれたところや
母親の名前とか
何か覚えているものは
ありませんか?」
と聞くが留乃は黙り込んでしまった。


「留乃‥?」


しばらく経つと
先生は看護師さんと
こそこそ会話をし出して
「高橋さん、ちょっと‥」
と病室の外へ僕を呼んだ。


その時
まさか‥と僕は思った。


そして
病室の外へでた僕を確認し
先生は病室のドアを閉め
「高橋さん‥片岡さんは」


「記憶喪失‥ですか?」