マリアとシオンは、ジョーに挨拶して公園に向かっていった。

向こうのスクランブル交差点では、いつかフランシーヌがしていたように、反戦運動の活動家が演説をしている。

今日は、フランシーヌの電波ジャックがあったので、聴衆の数は膨大だった。

ジョーは、煙草に火を付けようとして、箱から一本くわえて出した。

そういえば、フランシーヌは煙草を嫌がっていた。

なんとなく吸う気がしなくなって、箱に煙草を戻し、それを両手で捻ってテーブルに置いた。