翌朝、コロニーはちょっとした騒ぎになっていた。
反戦活動家が、電波ジャックをしたのだ。
ノロノロと遅い時間に起きだしたジョーは、今日もまだ、世界が終わっていないことに安堵し、のんびりとテレビのスイッチを入れた。
そして気づいた。
昨夜、自分の腕の中から飛び立っていったあの少女が、何をしようとしていたのか。
「う…そだろ?」
ひどく映りの悪い映像だった。
いつも振り分けて結っていた子供っぽい髪型をやめ、ゆるやかなウエーブを肩で弾ませたフランシーヌが、画面の中で演説していた。
その表情は、既に十二歳の少女のものではない。
戦うカリスマの、強い意志を持った瞳をしていた。
反戦活動家が、電波ジャックをしたのだ。
ノロノロと遅い時間に起きだしたジョーは、今日もまだ、世界が終わっていないことに安堵し、のんびりとテレビのスイッチを入れた。
そして気づいた。
昨夜、自分の腕の中から飛び立っていったあの少女が、何をしようとしていたのか。
「う…そだろ?」
ひどく映りの悪い映像だった。
いつも振り分けて結っていた子供っぽい髪型をやめ、ゆるやかなウエーブを肩で弾ませたフランシーヌが、画面の中で演説していた。
その表情は、既に十二歳の少女のものではない。
戦うカリスマの、強い意志を持った瞳をしていた。