「デート?」

フランシーヌは、右手に失敬したピーマンを握りしめて、ポカンとジョーを見た。

「あ、あれ? 違うの?」

フランシーヌは、手の中のピーマンを、シュッとジョーに向けて投げた。

手首のスナップをきかせた、いいコントロールだった。

パシッっと、受け取るともなしに手の中に収まった歯形のついたピーマンに、ジョーは視線を落とす。

フランシーヌは、いぶかしむような目になって、上目遣いにジョーを見た。

「もしかして、ロリコン?」

ガクッと肩を落として、ジョーは恨めしそうにフランシーヌを見返した。

フランシーヌは悪びれない。

「でも、あなた、好みだから、時々デートしてあげてもいいわ」

「それはどーも…」