―あ…すいません…

そう言って謝りながら…
一瞬何が起きたのかわからない程の感覚が全身を包んでいた


さっき偶然に肘が触れた瞬間に感じた底知れない感覚…

ありえない程の、ゾクゾクした物が、足先にまで届き、すぐに動けない

(な…何…これ…)

もう一度、男の顔を見た…
やはり何も気に留めず、話を続けている

おかしなドキドキが胸を襲う

(た、ただ偶然にびっくりしたんだ 当たっただけだもの…)

そう思い、すぐにその場から立ち去った


私が受けた感覚…

あのゾクゾクした感覚…

私はあの一瞬、沢山の人ゴミの中で、

…感じていた…