写真から動画へ変わる頃には、動く裸体は自分自身で性欲を満たす行為を俺に届けた。

微かに録音されている、途切れる息使いの間に何度も俺を呼ぶ声。

―触って…触って……。

しきりに動く右手の指先は円を描きながら、左手は前に伸ばしたまま、手首から先は見えない。

その先には携帯電話をしっかりと掴んでいるのだろう。

俺に《ミテモラウ》為に。

―くっ……。

というすべてを吐き出すようなあえぎの後、女は虚ろな目をレンズに……いや、俺に向けるんだ。

右手の光る指先で唇を触りながら。

―イッちゃった……。

と報告してくる。




おれは、

それを見ながら、

ビールを一口飲み、



《消去》する。