二人に揃ってそう言われて
俺は正直複雑な気持ちだった。


昨日アキとあんな事があって
ショックだったしムカついたけど

今後アキへの気持ちを諦めるとか
他の誰かを思ったりとか
そこまで頭が回らなかったから。


それにそういう事は
頭で考えて決める事じゃなくて
自然とそうなっていくもんだし。


でもコイツらは真面目に俺の事考えて
アドバイスしてくれてるって分かって
とにかくスゲー有り難かった。


……そんな風に
考え込んでしまった俺を見て
ケンゴはあぐらをかいた足を
前に投げ出した後無表情でポツリと言った。


「――リョウ、そう言えば
いとしのアキちゃん今日休みやで。
しかも学校にもクラスの奴にも
何の連絡も入ってへんって」

「は!!?」