「それでリョウ。
どうすんだよユリの事。

確かに昔好きだった女だし
気持ちはわからなくないけど
1番手出しちゃいけない奴だろ」

「…………」

「そうやで
アイツはお前が今まで遊んでたような
軽い女やないやろが。

向こうもどんなつもりで
お前とやったんやろか。
もしかしてお前の事まだ好きとか?
もしそうやったら
お前ほんまに最低男やで」

「どうしてあんな事になったのか
自分でもよくわかんねぇけど
自然とそういう雰囲気になっちまって。

俺自身もアイツを抱きたいって思ったし
満たされた気持ちでいたのは事実なんだ。

してる最中はアキの事忘れられたし
久々にユリと触れ合えて
嬉しかったってか気持ち良かったし?

でもアキとの事がなかったら
こんな事にはならなかったから
スゲー罪悪感で……って痛!!」


話してる最中で
いきなり背中に激しい痛み。

その理由はケンゴが思いっきり
俺の背中に蹴り入れたからに
ほかならない訳だけど。


「リョウ、お前って奴は
いけしゃーしゃーと何ぬかしてんねん。
お前も地獄に落としてやろうか?あぁ?
死ねや」


背後に暗黒の影を潜めたケンゴが
再び俺に襲い掛かろうとした時
カズマが慌てて立ち上がって
二人の間に入りこんだ。


「ちょっと落ち着けってケンゴ。
確かに今の発言は
突っ込み所満載だったけど
リョウの気持ちもわかってやれよ」

「何やねん」

「俺も知りたい、それ」


俺自身もイマイチ
自分の気持ちが分かってねーのに。