透明な硝子のテーブルを挟む形で
ユウキと向かいあって
ソファーに座りながらも
少しだけ気になることがあって
アキの出ていったドアをチラリと見る。
……ケンって確か。
そんな俺の様子に
目ざとく気付いたユウキは
不思議そうな顔をした後すぐに
「ああ」と緩く笑った。
「ケンなら大丈夫だ。
あいつらいつもガキみてぇに
ジャレあってるだけだし」
「……そうなん すか」
かなり鋭いな、コイツ。
――ケンってのはDown Setのベーシスト。
なんつーか見た目チャラ男風な
かなり女に手が早い感じで
実際にも色んな女とのいちゃついた写真が
頻繁に週刊誌に載ったりしてる。
そりゃそうか。
もし何かあるなら
コイツがアキを行かせるわけねえし。
「しかもケン
ああ見えて妻子供いるし」
「えっ!?」
「はは、驚きだろ?
あんな金髪坊主が父親だぜ。
世も末だな」
そう言ってユウキはテーブルに置かれた
缶ビールを開けて一気に流し込んだ。
そんな話初めて聞いたぞ。
人気バンドの衝撃スキャンダルを
今日初めてあった奴に話すなよ。
「そんな事言って
俺が週刊誌にそのネタ売ったら
どーすんだよ」
「それいーな。
したらアイツもちっとは大人しくなるかも。
……いや、多分かわんねーな」
柔らかい表情を変えないまま
余裕そうに煙草を手に取るコイツを見て
――食えない奴。
って思いながら
差し出されたビールに手を伸ばした。
長い足を組んでソファーに座り
煙草に火をつけるユウキの姿は
やっぱりとも言うべきか
さすが芸能人って感じにキマってて
普通の黒いTシャツに
ダメージデニムって格好なのに
それだけで雑誌の表紙になるような
その辺の奴らとは全然オーラが違う。
ユウキと向かいあって
ソファーに座りながらも
少しだけ気になることがあって
アキの出ていったドアをチラリと見る。
……ケンって確か。
そんな俺の様子に
目ざとく気付いたユウキは
不思議そうな顔をした後すぐに
「ああ」と緩く笑った。
「ケンなら大丈夫だ。
あいつらいつもガキみてぇに
ジャレあってるだけだし」
「……そうなん すか」
かなり鋭いな、コイツ。
――ケンってのはDown Setのベーシスト。
なんつーか見た目チャラ男風な
かなり女に手が早い感じで
実際にも色んな女とのいちゃついた写真が
頻繁に週刊誌に載ったりしてる。
そりゃそうか。
もし何かあるなら
コイツがアキを行かせるわけねえし。
「しかもケン
ああ見えて妻子供いるし」
「えっ!?」
「はは、驚きだろ?
あんな金髪坊主が父親だぜ。
世も末だな」
そう言ってユウキはテーブルに置かれた
缶ビールを開けて一気に流し込んだ。
そんな話初めて聞いたぞ。
人気バンドの衝撃スキャンダルを
今日初めてあった奴に話すなよ。
「そんな事言って
俺が週刊誌にそのネタ売ったら
どーすんだよ」
「それいーな。
したらアイツもちっとは大人しくなるかも。
……いや、多分かわんねーな」
柔らかい表情を変えないまま
余裕そうに煙草を手に取るコイツを見て
――食えない奴。
って思いながら
差し出されたビールに手を伸ばした。
長い足を組んでソファーに座り
煙草に火をつけるユウキの姿は
やっぱりとも言うべきか
さすが芸能人って感じにキマってて
普通の黒いTシャツに
ダメージデニムって格好なのに
それだけで雑誌の表紙になるような
その辺の奴らとは全然オーラが違う。