PM6:47

まだCOUNT ZERO付近....


嵐のように真希が去って行った後
未だ呆然としたまま
ジンジンと痛みが残る額を押さえる。

頭の痛みはもちろんなんだけど
それよりも胸に鋭い何かが刺さって
そっちの方が痛いのは気のせいか?


真希の奴、いったい何が
言いたかったんだ?

俺らしくないってどんなのが俺なんだよ。


今まで生きてきて
手に入れたいと思ったものは
何故だか自然と手に出来てたから

こんな状況になって
何をしたらいいか解らないなんて
めちゃめちゃバカだな俺。

しかも今まで
こんなに手に入れたいと
思ったものなんか存在しなかったし。


あ〜〜くっそーー!!


こんなことで悩む俺なんからしくねぇ。
自分で自分にイライラしてきた。


呆然と道路に突っ立ってるのも
嫌になってきて
俺はガードレールを背に
地面にしゃがみ込む。
(っつっても座ったところで
気分は全然変わらなかったけど)


背後を何台もの自動車が通り過ぎ
エンジン音が耳につく。

目の前は俺のことを
怪しげに見てるだろう通行人、多数。

でも視界には足しか写らないし
そんなのそもそもどうでもいい。


少しだけそうしてると
だんだん悩んでんのもバカらしく思えてきて
発想の転換をしてみることにする。


ウジウジ考えないで
単純で、シンプルで

そして本能のまま行動すればいいんだ。

余計な材料を全部取り除いて
自分が今一番望むことと
一番したい事。

頭の中が整理されて
浮かんで来たことはただ一つ。


…………。

そっか、
こうやって待つのが嫌なら
待つのを止めればいいだけだ。

でも何もしないでいても
きっとアイツはここにはこない。

……って事は....