当然行為はやめないままの俺に対し


「リョウ」

「何?」

「私の携帯」

「ほっとけよ」


メールじゃない事を知らせる
長い振動。


「でも、」

「きっとたいした用じゃない」

「ちょっと、まって……」

「すぐに止まるよ」


しかし変わらず鳴り止まない音。


……そこでふと
俺は身体の動きを止める。

そんなにガッついてどうすんだ
とか少し冷静になって顔を上げた。


「いーぜ、出てきても」

「……う、うん」


頷いてから
急いでベッドの方へ向かうアキ。


余裕あるとこ見せようなんて
カッコつけたこの時の俺の行動を
何てバカだったんだと気付くのは
すぐ後の事。