「アキちゃーん、
だからそんな顔して俺の事見るなって
どうなってもしらねーぞ」

「……そ、そんな顔って………」


立場が逆転したみたいに
一気に余裕を無くしたようなアキ。

俺はそのまま両手で彼女の頬を引き寄せ
ゆっくりと顔を寄せる。


「リョウ、
展開早くない?」


その言葉を無視して
軽く触れるだけのキス。

驚く程柔らかな唇。


こういうのは
あんまり考える隙を与えたら
ダメだって知ってる。

特にアキみたいなタイプは。


大事なのは雰囲気と勢いだ。


「ち、ちょっと待って!」

「アキ、少しだまってろ」


戸惑いながら
一気に身体の熱が増したような様子のアキ。


俺は手を頭の後ろに移動して
さらに強く引き寄せ
さっきよりも深いキスを落とす。


途切れ途切れに聞こえる吐息が
どうしようもなく俺を熱くさせた。


ヤバイ……マジでヤバイ。


唇を離し、
次は甘い匂いが香る耳元へ移動。