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「ん……」


気がつくとベッドに横になっていた。


「わっ!」


そばに見慣れない……奥原さんのすがたがあってビックリして声を上げる。


「よかった……救急車呼ぼうかと思ったよ」

「え? あたしどうして……」

「急に倒れこんじゃって、驚いたな。もう大丈夫?」

「ああ……うん」


そっか。

あたし、華頼のことでわけわかんなくなって、倒れちゃったんだ。

華頼なんかのことでそんなことになったって言う自分が憎い。


「何か食べたいものある?」

「いや……知らない人に頼むのって悪いし」

「おー。随分控えめになったねー」


ニヤリと奥原さんが笑う。

ちょっとイライラして睨むと、ごめんごめんと手をあわせた。


「……なんでもいい」

「それが一番困るよ」

「じゃあ……」