「…はぁ………。」


みんなのため息が見事にハモった。


「さーて、と。
こんなヤツはほっといて勉強勉強!」


沙弥は英単語の暗記を始めた。


他のみんなも、
「やれやれ」といった様子で各々机に向かっている。


「もー…。」


みんな冷たいよー…。


なんだか悲しくなってきた…。


「…水華。」


「はっ、はいっ!」


突然の沙弥の声に驚いて、
背筋がピンとのびる。


「牛みたいな鳴き声出さないで。

こっちは集中してんだから。」