「あらどうしたの?二人とも」
お母さんが不思議そうに私達を見た
「何でもないよ!それよりどうしたの?」
「そうそう!思い出したのよ~あなた、南波圭介君ね!忘れてたわ~お墓参りで一緒だったわよね!」
ペラペラとお喋りなお母さんが楽しそうに話す
「はい、そうっすよ!お久しぶりです」
圭介が笑顔で応えた
「なによ~キラリったらお母さんがイケメンだって言った時は興味なさそうだったくせに」
「あぁ!あの時にはすでに付き合ってたけどね」
「え~そうなの?なんだ~じゃあミキさんにも教えなくちゃ」
そう言ってバタバタとリビングに戻っていった
「ミキさんって…誰?」
「俺の母さん、なんかあの日以来、二人仲良いみたいだぜ」
「……へぇ」
お母さんと圭介のお母さんが?
それってかなり嬉しい
「んじゃ、そろそろ帰るよ」
立ち上がりながら圭介が言う
「じゃあ玄関まで送るよ」
ちょっと残念だけど
私は圭介を玄関まで送り届けた
あ~ぁ、せっかくのキスのチャンスだったのになぁ