線香花火


君と出逢ったあの日の事今でもはっきり覚えているよ…


君はまるで線香花火のような小さな小さな光だった…


君と歩いたデートの帰り道
家までの道をいつも遠回り
して帰ったね…

              君はいつも切なげな顔をして僕を困らせた…
僕はその顔を見るたびに君の手を力強く握ったね…


君は精一杯の笑顔で僕にサヨナラを告げてドアの向こうに消えた…


君と歩いた道を引き返して僕も暗闇に一人消えた…



君と会うたびに帰る時間が嫌になる…
時間なんて止まればいいのになんて…


君と出逢ったあの日の事今でもはっきり覚えているよ…


君はまるで線香花火のような小さな小さな光だった…


いつも側にあった君の笑顔が突然なくなったあの日…
僕の時間が止まった…



君といつものように笑顔でサヨナラした…
また会おうって笑顔で言ったのに…


君は精一杯輝いて
一人儚く散っていった…


そうまるで線香花火のように…