「で?知佳のことは許すの?」



目を細めて聞いてくる有紗に瑠奈はコクリと静かに頷いた。



「いっぱい買ってもらったし。」


「あら、そ。」



ふぅん…と、つまんなさそうな顔をする有紗。



てか、そんなんで許されるんだ。



「あら、明。なにか言いたそうな顔ね~?」


『…別に。』



有紗が急に僕に話をふった瞬間、瑠奈の肩がビクッと揺れ、ジッと僕の方を見てきた。



『…なに?』



そう瑠奈に冷たく言うと、フイッと視線を下に逸らす。



そんな僕を見て、瑠奈が悲しそうな顔をしたのには気づかなかった。