「でもね、桜。やっぱり私…もう少しだけ頑張ってみる。」
私が頑張ってれば、祐輔と離れなくてもいいんだもん。
どんなに辛い思いをしても、祐輔と離れることに比べれば軽いものだと思うから。
「それで祐輔に、いいように使われていくんだよ?」
「祐輔は、そんな人じゃないよ…」
祐輔と付き合い始めたのは高2の夏。
派手系な祐輔と、どちらかといえば地味系な私は同じクラスでも話したことはなかった。
ってか、話したいとも思えなかった。
だけど夏になったばかりの少し暑い日、席替えで祐輔と隣の席になって…
笑顔が優しい祐輔に、恋に落ちた…。
だけど不可能な恋だからって、自分の気持ちを閉じ込めて、隠してた。
きっと自分の中で、綺麗に消えていくって信じていたから。
だけど消えるどころか、どんどん好きって想いが大きくなっちゃって
そんな時、祐輔が私に告白してくれた。
嬉しかった、幸せだった。
祐輔の1番は私なんだって。
あれから明日で1年なんだね、私達。