終始明日香は無言だった。



何かを考えているんだろう…



そして…



「分かった。悔しいな…どうしてあんな女が魅力あるんだろ…悔しいよ…」



俺には背を向けていた明日香だったから、表情は分からない。



けど…肩は微かに震えていた。



「明日香…幸せになれよ」



そう言い残し、俺は明日香の家を出た。



見上げた空は点々と綺麗な星が数々に並んでいて…



まるでこれからの俺を祝福してくれているようだった。