「はぁぁぁー」
打ち合わせはいちおう終わった。
次からが本格的な打ち合わせなんだって…
けど…けど…さっきから出てしまうのはため息ばかり。
ため息を出したら幸せが逃げてしまう事は、分かってる…
のに…思わずため息が出てしまう…
今は何の音もしない家のソファーでゴロンとしている。
でもソファーにゴロンとしていても…考えてしまう事…
それはー
あの絢斗の瞳だった――
透明で…とても綺麗で心を持っていかれそうな…あの瞳の裏に…
どこか遠くを見つめて…何かを思い出しているような、なんとも言えない切ない瞳があるようだった…