「ただ抱くだけでは意味がないと思うの」

私は制服を着ると、ベッドに横たわっている藤城君に微笑んだ

私は兄様の怒りを買わせるために、藤城君に抱かれた

学校から少し離れたところにあるホテルに行こうと、藤城君を誘ったの

藤城君は、嫌がる様子はなく私の提案に賛成してくれた

だって、反対する理由なんてないもの

兄様の怒りを買えるチャンスよ!
逃す手はないわ

「は?」

藤城君がベッドの上で、体を向きを変えて私の顔を見た

「兄様の怒りを買いたいのでしょう?
これでは私が貴方に無理やり抱かれたという証拠にはならない
目のつく箇所になければ、兄様は気づきませんからね」

藤城君は眉間に皺を寄せて、顔を持ち上げている

私は自分の首筋を藤城君の口に差し出した

「見えるところにつけてください」

「いいの?」

「ええ、構いません
何のための行為ですか?
兄様を怒らせたいのでしょう?
無意味な行動は極力避けたいわ
意味のある行動こそ必要なのです」

藤城君は私の肩に手を置いて、首筋を噛んだ

痛みが私の体を支配する

3か所、見えるところに藤城君が痣をつけた