藤城君の胸から頬を離すと、瞼を閉じてキスをする
チュって音がするたびに、私の体が藤城君を求めてしまう
ズルい
私は、藤城君ナシではもう生きられないよ
「莉子、話をしたいんだ」
「ん…わかってる」
私は青い色のスリッパを出した
藤城君は皮靴を脱ぐと、スリッパを履いて居間に向かった
私たちはソファに並んで座る
藤城君から、私の手を握りしめてくれる
「今日、報告をしてきたよ」
「え?」
藤城君がぎゅっと手に力を入れてきた
「僕の好きだった人、理沙って名前なんだ
中学のとき、すごい人気のある女子でさ
僕なんか見てないと思ってた
勇気を出して、告白したら、オッケーを貰って…付き合ったけど
付き合って1ヵ月目で、理沙の父親が逮捕された
悪徳商法をしてたんだ
小山内先輩が暴いて証拠を掴んで、僕の兄さんに情報を売った
それでも理沙とは別れなかった
それから3ヵ月後
理沙の父親は獄中で
理沙と母親と弟は…自宅で
首を吊って死んだんだ
僕は…小山内先輩を怨んだよ
理沙の自殺はあいつのせいだって…絶対に仕返ししてやるって思った
けど違った
僕も弱い人間だけど
理沙も…理沙の家族も弱い人間でしかなかった
だから生きるのをやめて死を選んだんだと思う
今なら
そう理解できる」
藤城君が顔をあげると、寂しそうにほほ笑んだ
チュって音がするたびに、私の体が藤城君を求めてしまう
ズルい
私は、藤城君ナシではもう生きられないよ
「莉子、話をしたいんだ」
「ん…わかってる」
私は青い色のスリッパを出した
藤城君は皮靴を脱ぐと、スリッパを履いて居間に向かった
私たちはソファに並んで座る
藤城君から、私の手を握りしめてくれる
「今日、報告をしてきたよ」
「え?」
藤城君がぎゅっと手に力を入れてきた
「僕の好きだった人、理沙って名前なんだ
中学のとき、すごい人気のある女子でさ
僕なんか見てないと思ってた
勇気を出して、告白したら、オッケーを貰って…付き合ったけど
付き合って1ヵ月目で、理沙の父親が逮捕された
悪徳商法をしてたんだ
小山内先輩が暴いて証拠を掴んで、僕の兄さんに情報を売った
それでも理沙とは別れなかった
それから3ヵ月後
理沙の父親は獄中で
理沙と母親と弟は…自宅で
首を吊って死んだんだ
僕は…小山内先輩を怨んだよ
理沙の自殺はあいつのせいだって…絶対に仕返ししてやるって思った
けど違った
僕も弱い人間だけど
理沙も…理沙の家族も弱い人間でしかなかった
だから生きるのをやめて死を選んだんだと思う
今なら
そう理解できる」
藤城君が顔をあげると、寂しそうにほほ笑んだ