「誰が行くかよ」

『駄目よ
来ないなら、桃香ちゃんにお酒飲ましちゃおうっと』

「ああ?
桃香はまだ未成年だろうが」

『私にとったら年齢なんて関係ないもの
美味しいものは、みんなで楽しくいただかなくちゃ!』

…酒で俺をツルな

…たく、苛つくなあ

「わかったよ
行けばいいんだろ
桃香を迎えに行くだけだからなっ」

『はーい』

テンションの高い返事が、帰ってくると、貴美恵のほうからぶちっと電話を切った

「すぐに帰ってやるからな
本当に!
そのまま桃香とドライブだ
家に帰っても、莉子と藤城がいるかと思うと腹立たしい」

俺は携帯をぱたんと折りたたむと、父親の会社の廊下を大股で歩き始めた