「ごめんね、理沙
僕は君を守れなかった」

復讐という形で、己の心を満たしたかったんだ

弱くて、脆い心から目をそらして、他人のせいにして…理沙の苦しみに気付けなかった僕を隠した

理沙が選んだ道を、僕は小山内先輩の責任にした

もしかしたら、理沙だって死を望んでいたかもしれないのに

死んだのは小山内先輩が追い込んだせいだと…今度は小山内先輩を追い詰めた

誰かのせいにして…

自分以外の誰かを傷つけて、僕は脆い心から目をそらしていたんだ

理沙はどうしたかった?

今更だけど

もう、答えなんて聞けないけどさ

死にたくなかった?

それとも死にたいと思ってた?

父の犯罪のせいで、肩身の狭い生活になっていったのを僕は知っている

好きな物を買って、好きな人を侍らせていた理沙が…

あっという間に地に落ちていく姿を僕は見ていた

惨めだと、泣いて暴れていたね