「つらかった?」

「別に…辛さを知らなった、というべきかな?
一人で何でも抱えて、解決していくことが当り前の中で生きてきたから
苦とか、辛いとかという感情さえ湧かなかった」

「今は?」

「一度、誰かに甘えることを知ったら…もうそこから抜け出せないよ
人間、楽を知ってしまったら…いかに楽に過ごせるか
そればかりを考えてしまうだろ?
テストで勉強せずに、良い点数をとる方法とか?
それと一緒だよ」

それは…兄様が自殺に追い込んでしまった人の話なのかな?

最近知ったっていうより、もっと前に甘えることを知った…感じな言い方だよね?

その人と、どんな付き合いをしていたいの?

聞いてみたいけれど、聞けないよね

藤城君、きっと心が痛くなる