藤城君の手が、私の太ももを撫でてくる

「ちょ…藤城君ってば」

「ん?」

「『ん?』じゃないよ
こんなところで、何をしているのよ」

「そりゃ、ナニ…をするつもりだけど」

「どうして?」

私は藤城君の胸を押して、距離を開けようとする

藤城君は気にすることなく、手を身体の奥へと侵入してくる

指先が私の弱い箇所を攻めてくる

「ねえ…てば」

「何?」

「ここでは…」

「僕の部屋でする?
それはもっと大変だよ?
古い家だからね
みんなに聞こえちゃうから
たとえ莉子が声を出さなくても、僕の動きだけで木が軋むから
そうなると…ここが一番だと思うよ
あ…そっか
わかった…場所を変えよう」

藤城君は何を思いついたのか、私から離れた

私の手首を掴んで、木々の茂る中へと進んでいった

え?

どこに行くの?

ナニ…をやらないっていう選択はないの?