「気になるなら、電話したら?」

貴美恵さんが、私に声をかけてきてくれた

「いえ…私からは…」

「気にしなくていいのよ
ちゃんと心配してるってアピールしなくちゃ!
男は鈍感だから、気づかないわよ?」

「でも」

今は連絡しないほうがいいような気がする

なんか
最後に見た藤城君の目が怖かったから

「待つだけの女は苦労するよ?」

「貴美恵さん…」

私はかすかに頬を持ち上げて、微笑んだ

私には藤城君の考えてることがわからない

何を思い

何を考えて行動しているのか