僕は傘の先端を喉仏に向かって突いた

「突き!」

一真の顔が痛みで歪む

身体のバランスを崩して、腰から地面に落ちていった

僕は倒れこんでいく一真に乗りかかる

腹の上に靴のまま乗ると、足を開いて右手首を踏んだ

体重移動をして、右手首に全体重を乗せた

「…くっ」

一真は、痛みに歯を食いしばるだけで刃物が手から離れない

僕はさらに、足に力を入れた

「いい加減に、刃物を離してくれない?」

ぐいぐいと右手首に体重をかけて、刃物が落ちるように仕掛ける

…が、全く刃物が手から離れない

…っち、こういうとき体重が軽いと、損をするんだよね