「俺はな…あんたみたいな男が大嫌いなんだよ
事実を捻じ曲げて、己の都合でしか現実を見ない…そういう男が大嫌いなんだ
あんたみたいな男のせいで犠牲になっている人間を何人も見てきた
苦しんできた人をずっと見てきた
だから、俺はあんたを許さない」

俺は一真を外に引き摺り出し、階段に放り投げた

一真の体がごろごろと一気に、階下まで落ちて行った

あんたみたいな人間は、この世に何人いるんだろうな

苦しんでいる人は、何人…いるんだろうな

俺の指は、自然と左耳についているピアスを触っていた

エメラルドとルビーの二つの石を触る

…わかってるよ

俺は絶対に守る

守ると決めた人間を、決して危険な目には合わせない

くそっ…

視界が歪んできやがった

腹がいてぇ…ってか、熱い