テツ兄と貴美恵さん…結婚するつもりなんだ

どうして…そこまで相手を想えるの?

「貴美恵さん…すみません」

桃香さんが頭を下げた

「え? なんで?」

「だって、あたし、勇人さんと」

「感謝しているのは私のほうよ
謝らないでよ

まあ、くっつくまでに2年かかったのは…ちょっと長かったかなあ

二人がくっつくまえに、妊娠したらどうしようってそればっかり考えちゃったよ」

貴美恵さんが笑い声をたてる

「桃香ちゃんも、莉子ちゃんも幸せになりなよ!
女は男に愛され、尽くされて何歩の世界なんだから
ガンガン振り回しちゃいなさい」

貴美恵さんが私の肩に手を置いた

「莉子ちゃん、曇った顔をしているよ?
悩みでもあるの?

苦しんでるなら、好きな人にきちんと話しなさい
私でいいなら、いつでも聞くわ

でも直接本人に言わなくちゃ、問題はいつまでたっても解決しないもの」