「本当にそう?
貴方以外の男も莉子を見て、抜いてるのよ」

CDケースに入ったDVDを僕の眼前でちらつかせた

「それは?」

「莉子の記録…とでも言うのかしら」

「で? 僕に何をしてもらいたいと?」

「んふ、それは…わかるでしょ?
私一人で来たのよ
男たちを連れてこなかったってことは…」

「ことは?」

僕は片眉をあげる

「私に言わせる気?」

「言わせたいね」

僕とホテルに行きたいんでしょ?

莉子を裏切れと言うんでしょ?

僕はレミの顔を見つめる

レミの目が潤んでいる

芝居じみた顔だ

僕を誘っているふりをしている

そんな嘘ぶいた顔で、僕を誘っても意味がないってわからないの?

演技なんて…面白くもない

身体が熱くなりもしないよ

僕をそこら辺にいる低レベルな男と一緒にしないでよ

薄汚い女に興味はないよ