「誰の…せい、よ」

「僕のせい?」

藤城君が嬉しそうに眼を細めた

「じゃあ、どうする?
責任をとろうか?」

「9時までに帰らないと…」

「大丈夫
きちんと終わるから」

藤城君が耳元でささやく

熱い息が耳をくすぐった

「莉子…店、出ようか?」

「…うん」

たいして食べずに、藤城君がトレイを持って立ち上がった

私はトレイを持っていないほうの手で、藤城君に支えてもらいながら歩いた

ズルい…どうして私ばっかり…