私は一年生の教室に入る

教室内を見渡すと、すでに藤城君は登校していた

友人たちと輪になって、楽しそうに笑い合っている

私は自分の席に鞄を置くと、誰とも会話をせずに椅子に座った

昨日から、通い始めた私には誰も知り合いはいない

2か月間…通っていないのは、すごく痛い

すでに友人たちの輪が出来上がっており、中に入れない

『私も仲間に入れて!』なんて私には言えない

藤城君はたくさんの友人たちに囲まれていた

男女関係なく、愛されている…ように見える

羨ましいなあ

私には無理だから

中学で、友人作りに失敗している

高校では心機一転

新しい友人を作ろうと思っていた

彼氏も…作って楽しい人生にしようと思ってた

けれど

過去は消せなかった

恐怖心、疑心は私の心をむしばんでる

すでに友人の輪が出来上がっている中に、入っていく勇気など

私にはない