「え…とぉ…あのぉ」

あたしは、勢いよく生徒会室に乗り込んで叫ぶようにエッチな告白をしてきた男子を眺めた

「だからぁ、桃香(ももか)先輩!
僕とエッチしよってば」

あたしよりはるかに背の高い後輩とおぼしき男子が、両手を広げて抱きつこうとしてきた

ま…待って!

ちょ…嫌なんですけどぉぉ

あたしは逃げようと、男子に背を向けて走り出そうする

たまたまあたしの横に立っていた九条克波(くじょう かつは)君が、長い足を出して男子の足に引っ掛けて転ばせた

男子は「うわっ」と悲鳴を上げながら、派手に顔面から落ちて行った

「んだよ、うるせーよ
一年坊主」

副会長の克波君が、床に転んで座り込んでしまった男子を見下ろした

「西岡桃香生徒会長サマと話してーなら、この俺様に話を通すのが筋だろうがっ!」