「泣いてるより笑ったほうが可愛いよ。陽菜…」





背の高い(180センチはありそう)陸は、私を見下ろす。キリッとした目で、逃げることができないその瞳で、私を見つめる。





陸は、角ばった細長い自分の指で私の頬に触れ、手のひらで包み込む。





段々陸の顔が近づいてくる。





日本人といえないほどに鼻筋も通って、彫りも深い陸の顔…





すごく…綺麗…そう思った時だった。





チュッ




陸は目をつむり、私の唇にそっと触れるだけのキスをした。