「自分を大切にできれば、人を大切にしたり、思いやれることができるようになると思わないか?」





先生は柔らかに表情を緩めながら、自分の机の上に置かれた写真立てを大事そうに持って、私に差し出した。





その写真は、五島先生を中心に20人くらいの子供達が一緒に写っていた。




そこには柄の悪そうな子が睨みをきかせ更に柄が悪く見えたり、ヤンキー風の子達が無邪気に笑ってたり、真面目しそうな子が俯き加減に写っていた。





「彼らが、1年1組の皆だよ。明日から君も彼らの仲間だよ。見た目は、まぁ柄悪そうに見えるだろうけど(苦笑)皆いい奴らだよ」