「可哀想……」



「はぁ!?」



「ううん、なんでもないです」



静留姉の彼氏、怖いかも……睨んでるし。静留姉の事尊敬するよ!あたし……



こんな怖い人と付き合ってんだもん……


あたしなら、完璧家出して、トンネルの中に暮らす!そしたら、夜は怖いけど雨降り便利だし



あたし一生トンネル暮らし?浩介は、迎えに来てくれるかな?



でも、今は、モテモテだしトンネルに来れないかも



「はぁ……」



「何百面相してんだ?」



「べ別に関係ないですよ!」



「ふ~ん、変な奴」



そっちこそ、変な人だよ!静留姉が可哀想過ぎ!



はぁ……きっと静留姉は、良いことあるよ。こんな人と付き合ってんだから、神様だって応援してるはず



「あたし、帰ります」


「?気をつけろよ?」


「へ!?」



あたしに言ったのかな?……なわけないか……



スタスタ……



「ムシかよ、あいつ」


あたしは、さっさと八百屋を後にした