あ?……ここかな?


“浩介の部屋”



一つの部屋に来ると、そう書かれていた。



「なんで浩介の部屋ってあるんだろ?」



さて、入ろう。



ガチャ……
ギィ……



「あ……」



そこには、浩介と遠子パパさんらしき人が居た。しかも、少しだけ繋がれた痕が腕に残っている。



側には、ロープも置いてある。



「っ……」



あたしの顔を見るなり、浩介は気まずそうにしている。



「キミは、そうか。静奈くんだね?当たりだろ?」



「はい、静奈です」



「浩介くんは、心配ない。逃げないように縛っていたのさ」



しば……る!?



「し縛って何するんですか?」



「異常がないか、調べなきゃ困るだろ?あの薬は、遠子用に作ったのだからね」



白衣を着た遠子パパは、そう言う。



「確かに、そうですね」



だけど、なんで浩介ぐったりしてるんだろ?