着いた場所は、あたしの家の何倍も大きな家で、浩介と一緒に目を丸くした。



「す、すごいな」



「うん。浩介のが、すごいけど」



そう言って、あたしは、浩介の首筋を指差した。



そこには、たくさんのキスマーク。しかも、上半身にもたくさんあった。



セクシーなのは、分かるけどひどすぎる。



「わりぃ、けど……」


しょうがねーだろ?と言いながら浩介は、頭を掻いた。



確かに、しょうがないけど……それでも、イヤだった。



「ゴホン……静奈先に行ってるわ」



あたしと浩介は、顔を真っ赤にしながら遠子の後に着いて行った。



ふと横を見ると、遠くには、本当に八百屋さんがあった。
幅が広すぎて、本当は隣にあるんだろうけど、行くのには数分かかるだろう。