「じゃあ、昔の志緒に聞きたいんだけど。」 こっちに視線を送ってくる。 「なに?」 私はフォークを止めた。 「昔の志緒は香の友達だった?」 昔の私。 15歳の私。 「親友だよ。」 笑顔で言った。 作り笑いじゃない笑顔。 「そっか。」 やっと納得いったらしく晴れ晴れとした顔になった。