立ち上がって、波崎は行く。

「ね、石月さんて香の友達じゃないの?」

「違うよ。ってさっきも波崎が言ったじゃん。」

「なのに、なんで一緒に夕飯食いにくるの?」

突っ込んだ質問。

「さぁ?」

「それに、なんで名字で呼び合ってんの?」

見透かしたような目をする。

心臓が高鳴った。

恋とかそんなもんじゃない。

何かをこの人は知ってる。

何かじゃなくて、全て。